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孫ひとり   daramadara.exblog.jp

古希も過ぎました日常をとりとめもなく


by esiko

もう一つの大地の子

昨日、意外な人から小包が届き、ビックリしました。
随分前にネットで知り合い、しばらく交流のあったNさんが送ってくれた本でした。
Nさんは当時盛岡にお住まいだったのが、そのあと転勤で横浜に移られたのと、
知り合ったきっかけの「大地の子」放映から20年も経っているのとで
この頃はすっかり疎遠になっていました。
そのNさんが突然送ってくれた本がこれです。
もう一つの大地の子_f0138305_19285360.jpg

この本を自費出版された河村正一さんは、NHKでドラマの制作をされていた方で、
「大地の子」では、責任者岡崎栄さんのもと、3年半にわたる過酷な実務に携わられました。
この本は、製作時の苦労をまとめられたものです。
Nさんは「大地の子」に感動されて、河村さんにコンタクトをとり
残留孤児問題に関心のある人を集めて講演をお願いしたことがありました。

私はそもそも原作者山崎豊子さんのファンで、「大地の子」は父が買っていた「文芸春秋」の連載で読みました。
なので、あの大作がテレビで放映されると知ったときは、信じられませんでした。
そして放映されたあとの感動は、ご覧になった方々と同じように大きなものでした。
主役の陸一心を演じられた上川さんにメロメロになって、同じ思いを語り合いたくて
インターネット上を彷徨い、そこで多くの人たちと知り合いました。
「大地の子」にまつわる思いは変わりませんが、一人の俳優さんに対する熱情は
年とともにそれなりに落ち着き、当時のような熱い思いの同志を求めることも
すっかりなくなりました。
あれから20年・・・・・・経ったところに、今回のこのプレゼントです。
本当に驚きました。
河村さんはNHKでたくさんの仕事をされてきたのでしょうが、こうやって本を自費出版されたということは
「大地の子」の製作がとても大変で、それだけに思い入れも大きかったのではないでしょうか。
本を贈ってくれたNさんと、書かれた河村さんに感謝しながら読み始めようと思います。

本を手にした感動から、しばらく観ていなかった「大地の子」のDVDを見ようとは思うのですが
現在は正直言って観始める心意気に達しないのです。
あのように大きなエネルギーが傾注された作品は、観る方にもそれなりのエネルギーが必要なのかもしれません。
テレビで初放映になったときに父に勧めたら、父は「俺は本で読んだからいい。テレビでは観なくてもいい」と断ったのを思い出しました。
20年前だと父は73歳ですから、もしかしたら見るだけのエネルギーがもう無かったのかもしれません。
父は中国での戦争体験があり、一歳上の兄を失っているので、映像では観たくなかったのかとも思います。
私は、本を読み終わったら絶対にまた観ると思います。
by esiko1837 | 2015-01-17 20:01