2007年 11月 28日 ( 1 )

親不孝

私の父は、3年前の2月に心室細動で亡くなりました。
父は心臓が弱くて、ペースメーカーをその数年前からつけていました。
ペースメーカーをつけて83歳まで生きたのですから、天寿を全うした部類に入るのかもしれません。
40年以上も糖尿病だった父の食事作りは、ここ30年は私の仕事でした。
ですが、父の最期の晩は、私は風邪で高熱が出て寝こんでいたために、家族には店屋物のカツ丼をとって食べてもらいました。
糖尿病のために長年食事制限をしてきた父にとって、カツ丼は夢の食べ物でした。
「糖尿病だから半分ね」と母が父に渡すと、たとえ半分でも嬉しい顔をしたそうです。
食後、孫(私の娘)に、「お母さんは熱がまだ下がらないのか?おじいちゃんは何もしてあげられないからせめてお見舞いだ」といって、一万円札を言付けて寄越しました。
その晩は風が強くてその音も強くて、父が苦しい声を出したのか静かに息を引き取ったのか、私にはわかりません。
朝になったらもう動かない人になっていました。
冷蔵庫に残った半分のカツ丼はしばらく捨てる気になれませんでしたし、父から貰った一万円札は一生使うことは無いと思います。
最期の夜に店屋物を食べさせてしまった私は親不孝だったのか、それとも大好物を食べさせて旅立たせたのだから親孝行だったのか・・・・わかりません。
昨夜は風が強かったので、父を思い出しました。

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by esiko1837 | 2007-11-28 12:08